ウチの自宅にはテレビが一台しかないのですが、それに加えてDVD/BD レコーダなるモノも存在せず、テレビ(KDL-46X1000) に接続している iLink の HDD で必要な録画予約などは行っていたのですね。これは、X1000 の UI 非常になめらかに動き、使いやすいシロモノであったので、とても満足していました。ただ、唯一の不満点はW録画ができないこと。まさにこれが不満でありまして、家族が取りたい番組が同じ時間帯に重なってしまうと、どっちかが譲るという運用で、問題を回避してきたのですが、先日、引っ越したこともあり、いい機会なので、さすがにそろそろこの体制は一新しようと計画していたのです。
今回、その白羽の矢がたったのは、レコーダーといえば東芝!みたいな事を聞いていたので、その最上位機の RD-X10 です。どうせ買うなら、フラグシップ機を買っておけば不満も少ないだろうし、長持ちするだろうというものです。ネットで価格など調べてみると、ちょうどいいことに、最近、みるみる価格が下落してきており、まさにグッドタイミング!すわ購入するべく量販店に出かけたのです。この時までは、久しぶりのAV機器の購入ということで心踊っておりました。
ネットで色々と調べはすんでいたので、さっさと購入してしまうかと思っていたのですが、念のため、触ってみるかと、店員さんにリモコンを貸してもらったのです。そしたら、とんでもない現実に気づかされました。信じられないくらい GUI の反応速度が遅いのです。善い悪いを超越してるくらい、遅いのです。マジです。ネットで反応がもっさりしている等のレビューは見ていたので、ある程度覚悟はしていたものの、まさか、21世紀になって10年も経過している現代の世の中で、そう iPhoneや Android携帯が跋扈しているこの世の中で、あのようなおそいインターフェイスを見せられるとは、予想もしていませんでした。日本の家電は世界に遅れをとっているとよく聞かされていましたが、まさに、さもありなん。BDが焼けようと、W録画ができようと、HDMI端子が2個付いていようと、プラグが金メッキされていようと、GUI があんなに遅くては話になりません。だって、毎回触れる大切な部分なのです。録画予約は PC から行い、録画専用マシンならなんとか・・・という運用も検討しましたが、WOWOWやCSの録画もしたいので、現在のB-CASカードを移行して、メインのテレビとして使うことを念頭においていたため、それもムリという結論に。
ちなみに、どれくらい遅いかというと、インターネットの初期の頃、だらだらと1ページ表示する毎に画像が表示されるのを待ったことがある経験がある人は多いと思いますが、まさにそんな感じです。番組一覧が出るまでに時間がかかるのです。それが、ありえない遅さです。しかも、下位機種ではなく、フラグシップの機種でこうなのです。しんじられませんでした。東芝は、CELLレグザとかも発売していてこだわっていそうだというのに、一体どうしたことなのでしょう!?まぁ、RD-X10にCELLは積んでないのですが、それにしてもフラグシップ機になぜあんなに遅い GUI を搭載するのを許すのでしょうか。
では、他の機種はどうなのだ!?と思い店頭で他社のBDレコーダーも触ってみましたが、SONYの最新フラグシップ機が一番レスポンスは早かったのですが、実用に耐えるレベルではあると感じるものの、飛び抜けていいかと言われると、それほどでもないレベルでした。しかも、東芝の機種よりはずいぶんと値段が高くなりますから、そもそも予算オーバーで選択範囲外です。
しょうがないので、路線を変更することにしました。最近は GoogleTV なども米国で発売され、優れたインターフェイスのテレビが今後、もっと発売される可能性が高いと想像します。今は、その過渡期だと想定しました。あと数年でこんな遅い GUI のレコーダーは駆逐されるに決まっていると予想したのです。(その時に、日本の家電メーカーが残ってくれることを祈るばかりですが…)なので、購入する機種は良い機種ではなく、安いつなぎの機種をあてがって、回避することを選択しました。もう、大幅な路線変更ですが、仕方ありません。
そして、候補に上がったのは、SONY の PS3用録画装置 Torne(& 追加 HDD) と、バッファローのテレビ用地デジレコーダー DVR-1 です。Torne はこぞんじの人も多いと思いますが、ゲーム開発者が GUI にこだわって作った地デジレコーダーでして、 PS3 の機能をふんだんに使っており、軽快な操作が可能になっています。マジ、気持ちいいのです。また、バッファローの DVR-1 は、最近、高千穂遥 さんが、Twitter で紹介していたキッカケで知った機種で(紹介されていたのは、500GタイプのDTV-H500R)、安くてシンプルな地デジ録画専用マシンです。マジ、安いです。
Torne はもう十分に触ったことがあったので、店頭では DVR-1 を触ってみました。なんと、おどろくべきことに、RD-X10 より反応がいいではないですか!せめて、 RD-X10 もコレくらいの GUI のレベルでも実装してくれていたらと、悔しくなるくらいです。ぐぬぬ。
散々迷ったのですが、PS3 を持っていたということと、PS3のHDDとして換装できる現在の最大容量の2.5inch 750G SATA ドライブが十分安く、Torne と合わせて買っても1万5000円程度という計算になりましたので、Torne に決定しました。ビバ、 Torne です。
さて、うちに帰って PS3 のHDDを USB接続したHDDにバックアップを取り、750G のHDDに換装してリストア。いやー、Windows にも見習ってほしいほどの簡単さ。そして、さっそく Torneをインストールです。チャンネル設定が終わったら、もう快適です。そしてトロステ用に BDリモコンも購入済みでしたので、もう抜群の使いやすさですよ。
今回のシステムアップではBDを焼いたりすることはできませんが、出費も大幅に抑えられ、これまでのテレビに接続した iLink のHDDと、Torne の同時利用で2番組録画はできるようになった(地デジみのですが・・・)ので、来るべき次世代に向けたつなぎの措置としては、かなり問題ないというか、かなりよくなったカンジです。こんなんなら、もっとはやく Torne を買っておけばよかった!ごめんね、トルネフ!!これからよろしくー!
しかし、今回の件では、明らかにソフトウェア軽視な日本の家電の将来がほんとうに心配になってしまいました。まぁ、ゲーム業界も大変なので、よその心配している場合でもないんですけれどネ。それにしても、がんばってほしいし、すばらしい GUI のBDレコーダーを購入できる日が来ることを願ってやみません。
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