2011年12月19日 (月)

PS Vita ローンチですよ!

先週の土曜日、12月17日についに PS Vita が発売になりました!

弊社、ビサイドも PS Vita のローンチに合わせてタイトルを2本、開発していましたので、それらもいっしょにリリースされています!これらのタイトルとローンチに間に合わせるために、今年に入ってからスタッフのみんながゴールデンウィークも夏休みもナシという、ひどいスケジュールのなか、すごい気合でがんばってくれました。ほんとうに感謝してます。(そして、管理者としては反省すること仕切りです・・・ほんとうに、みんなありがとう!)

と、いうわけで、この2タイトルともに、PS Vita を持っている人は無料で楽しめますので、ぜひ遊んでもらえればと思っています。ゼヒ!

その2つのタイトル紹介をしておきます。

ハローフェイス

 こちらはなんと、ウェルカムパークといって PS Vita に内蔵されているソフトウェアの中の1つになります。なんどもローンチのソフトをやってきましたが、この様なタイプは初めてでした。内容は「顔に見えるモノ」をカメラで撮影するとしゃべりだす!という、ゲームと言うかちょっと不思議なアプリになっています。

 この「顔に見えるモノ」っていうのが実は曲者でして、既存の顔認識のアルゴリズムやソフトは人間の顔に特化しているので、このような顔に見えるモノはまったく認識してくれないんですね。なので、その認識エンジンから作成することになりました。で、人間の脳が行う顔認識は非常に性能がよく、人間が顔だと思うのもをソフトウェアで認識させるのに相当苦労しています。

 その為、認識にちょっとクセがあるのですが、何回かトライしてもらえればうまくいくとおもいますので、一度ダメでも諦めず(^^) チャンレンジしてみてもらえればと思います!

みんなといっしょ

 こちら、久しぶりのどこでもいっしょシリーズの最新作になります。まいにちいっしょや週刊トロ・ステーションと同じようにPS STORE からダウンロードする無料タイトルです。

 こちらはPSN(PlayStation Network)のフレンドを楽しく増やす事を目標にしたゲームになってまして、比較的かんたんに楽しんでもらえるタイトルになったんじゃないかと思っています。その分、ローンチに PS Vita を買うようなプレイヤーさんには物足りないかな?と心配していたんですが、ネットでの評判はまずまずのようでしたので安心しました(^^)

 そうそう、このみんなといっしょのPS Vita本体のプログラムはウチ(ビサイド)で制作しているのですが、サーバ側のプログラムは UEI さんに作ってもらいました。こちらもかなりタイトなスケジュールだったのですが、がんばっていただきました!(いまも、がんばってもらってます ^^)

さいごになりますが、もうちょっと別のタイトルも用意しています!そちらはもうしばらくお待ちくださいね。情報が公開されたら、また紹介させてもらいたいと思います。

ではでは。

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2011年5月12日 (木)

はじめてのゲームプログラミング

Pjs

ゴールデンウィーク中に、wise9 というプログラミング情報ブログで、Processing.js というプログラミング言語を使っての初めてのゲームプログラミングの記事を書かせていただきました。全6回ありまして、最初の第1回では線を引くだけのプログラムから、ちょっとづつステップアップしていって、最後は弾幕風シューティングゲームを完成させるところまで、解説しています。

まぁ、こんなかんじで、Processing.js を使うと、簡単にブラウザ(iPhone等のスマートフォンを含む)で動作するプログラムを作ることができちゃいます。自分でゲーム作ってみたいなぁと、ちょっと思っているような人など、読んでもらえたらとおもっています。ブラウザ上で、ソースを編集して、すぐに動かせるようなページも準備していますので、お気軽にゼヒ!

第1回 Processing.js で初めてのゲームプログラミング
第2回 Processing.js で初めてのゲームプログラミング
第3回 Processing.js で初めてのゲームプログラミング
第4回 Processing.js で初めてのゲームプログラミング
第5回 Processing.js で初めてのゲームプログラミング
第6回 Processing.js で初めてのゲームプログラミング

また、wise9 には、私の記事以外にもゲームのプログラムを初めて見たい人達へ向けての魅力的な記事がいっぱいあります。そちらもスゴク参考になりますし、面白いのでオススメですヨ。

なお、この連載で完成させたゲームにちょっとだけ手を加えたものと、全く別のゲームの2本(もちろん両方共 Processing.js で制作)を 9leap というゲームコンテストに参考として投稿しています。そちらもブラウザですぐに遊べます。ほかにも、いろんな人達が投稿したゲームがいっぱいありますし、一部はソースコードもダウンロードできますヨ。ちなみに、9leap というサイトでは、現在、25歳以下の人たち向けのゲームプログラムコンテストを開催中です。詳細はコチラをみてもらうとして、私も審査員として、参加させていただいてます。wise9 で勉強して、ぜひ 9leap に投稿してください。

面白いゲームを、待っています!

以下が、9leap に投稿したゲームです↓
ゼヒ、遊んでみてください。


Wise9_6_2
弾幕風シューティングゲーム


Pm_ss
Prime Meteor

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2011年3月24日 (木)

PlayStation Storeで災害支援がスタートしました



©Sony Computer Entertainment Inc.

ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンの webサイトで東北地方太平洋沖地震 災害支援に対する支援の案内がでています。簡単に内容を説明すると、PS3用の特別なカスタムテーマを販売し、その売上を「赤い羽根共同募金」に寄付する事で、災害支援を行おうというものです。

価格も100円〜5000円までと幅広く用意されており、自分が寄付したい金額で選ぶことが可能です。(カスタムテーマは全く一緒ですので、ほんとうに金額が違うだけです)そして、何個でも購入可能な設定になっていますので、よりたくさんの金額を募金したい場合は、たくさん買うことで可能になります。が、しかし、これはどっちかというと、うっかりたくさん買ってしまわないように注意したほうがいいかもしれませんネ。もちろん、この事を理解した上で、たくさん買っていただく分には大歓迎です!

ビサイドも、このカスタムテーマの制作で協力させていただきました。
と、いうわけで、どうぞ、よろしくお願いします m(_ _)m

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2011年2月 2日 (水)

ついに発表、NGP!

DSC00130

先週の木曜日、ついに NGPが発表されましたね。わたしも会場で、わくわくしながら、発表を聞きました!ハードはカッコイイし、スペックもなかなかですね。5インチのOLEDや、3Gを内蔵している点にしびれます!すでに約1週間が経過しているので、もう各所で様々な報道や憶測が飛び交っていますが、せっかくなのですこし違った視点から、思うことなど。

さっきも書きましたが、私もNGPにはスゴク期待していまして、いろいろと期待している点はあるのですが、そのうちの一つに、NGP が PS4 になったら、どんなにいいだろうかという事があります。現在、ゲーム機は据え置き機とポータブル機の大きな2つのカテゴリに分かれているんですけれど、NGP にはコレを打開してほしい。むしろ、PSPとPS3をまとめて引き継いじゃって PS4 になるくらいの勢いで、発売されて欲しい!

どういうことかというと、大画面で遊びたいときは、テレビにつないで大画面でプレイするし(もちろん大画面に耐えるクオリティが出力されるのが前提)、出かけるときには、持ち出したらそのまま続きが遊べるようなゲーム機。いつだって、どこだって同じように好きなゲームが出来るハード。そんな風に据え置き機と、ポータブル機の垣根を壊してなくしていくような、そんな存在になってくれればいいなと心から思うのです。PS Meeting でもPS3 からの移植もバッチリ!みたいな話が沢山語られたのだけれど、というか、NGP 1台で全部済むようになってほしいと思う。小島監督が、クラウドでPS3とNGPが繋がるという話をしていたけれど、だったら、NGPの1台で済むようになると、もっといいんじゃないかと思うのです。

そうしたら、据え置き機とポータブル機に分散しているマーケットも大きく一つになると思うし、ポータブル機があまり受け入れられていないアメリカなんかでも受け入れられるかもしれない。なにより、開発者としては、プラットフォームが絞られるのはすごく嬉しい。ユーザーにとっても、きっとそうだと思う。そんな未来をもたらしてくれないだろうか!?

って、とりあえず書くだけ書いているのだけれど、残念ながらこれはすでに叶わない夢なのもまた、知っています。SCEの商品企画担当者が、現状では「映像の外部出力には対応しない」ことを話しているからなのです。残念!(上記のソースは、この平井社長のインタビュー中にあり)

もちろん、PS3とNGPを住み分けて、それぞれに個性を出していくという戦略は十分ありだし、NGPもPS3ほどの性能は出せないから完全なリプレースはムリだろうけれど、でも、それなりのユーザーはもう NGP のクオリティで満足できる人たちじゃないかと思うのですよね。それだけNGPには魅力があるとおもうんですよ。ゲームボーイ以来、別れてしまった据え置き機とポータブル機の統一、なんというかそういう夢は見ていたいんですよね。

だって、たとえばパソコンの世界だとデスクトップパソコンとノートパソコンで同じソフトが動かないとか、ありえないじゃないですか。同じようにゲーム機の世界でも、据え置き機とポータブル機で同じゲームが同じように遊べるようになってほしいんです。

と、微妙に否定的な感じになってしまっていますけれど、これもNGPへの期待があってこそ。そして、まだまだすべてが明らかにされていない NGP ですが、きっともっと色んな情報が開示されれば、もっと色んなことが見えてくると思います。特に 3G 絡みの情報がスゴク少ないので、その点は、すんごく楽しみですね。

NGP ネタはもう少し続きますので、また!

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2011年1月17日 (月)

RD-X10 を買いにいったら、いつのまにか Torne を買っていたでござる

タンメン焼豚のせ

ウチの自宅にはテレビが一台しかないのですが、それに加えてDVD/BD レコーダなるモノも存在せず、テレビ(KDL-46X1000) に接続している iLink の HDD で必要な録画予約などは行っていたのですね。これは、X1000 の UI 非常になめらかに動き、使いやすいシロモノであったので、とても満足していました。ただ、唯一の不満点はW録画ができないこと。まさにこれが不満でありまして、家族が取りたい番組が同じ時間帯に重なってしまうと、どっちかが譲るという運用で、問題を回避してきたのですが、先日、引っ越したこともあり、いい機会なので、さすがにそろそろこの体制は一新しようと計画していたのです。

今回、その白羽の矢がたったのは、レコーダーといえば東芝!みたいな事を聞いていたので、その最上位機の RD-X10 です。どうせ買うなら、フラグシップ機を買っておけば不満も少ないだろうし、長持ちするだろうというものです。ネットで価格など調べてみると、ちょうどいいことに、最近、みるみる価格が下落してきており、まさにグッドタイミング!すわ購入するべく量販店に出かけたのです。この時までは、久しぶりのAV機器の購入ということで心踊っておりました。

ネットで色々と調べはすんでいたので、さっさと購入してしまうかと思っていたのですが、念のため、触ってみるかと、店員さんにリモコンを貸してもらったのです。そしたら、とんでもない現実に気づかされました。信じられないくらい GUI の反応速度が遅いのです。善い悪いを超越してるくらい、遅いのです。マジです。ネットで反応がもっさりしている等のレビューは見ていたので、ある程度覚悟はしていたものの、まさか、21世紀になって10年も経過している現代の世の中で、そう iPhoneや Android携帯が跋扈しているこの世の中で、あのようなおそいインターフェイスを見せられるとは、予想もしていませんでした。日本の家電は世界に遅れをとっているとよく聞かされていましたが、まさに、さもありなん。BDが焼けようと、W録画ができようと、HDMI端子が2個付いていようと、プラグが金メッキされていようと、GUI があんなに遅くては話になりません。だって、毎回触れる大切な部分なのです。録画予約は PC から行い、録画専用マシンならなんとか・・・という運用も検討しましたが、WOWOWやCSの録画もしたいので、現在のB-CASカードを移行して、メインのテレビとして使うことを念頭においていたため、それもムリという結論に。

ちなみに、どれくらい遅いかというと、インターネットの初期の頃、だらだらと1ページ表示する毎に画像が表示されるのを待ったことがある経験がある人は多いと思いますが、まさにそんな感じです。番組一覧が出るまでに時間がかかるのです。それが、ありえない遅さです。しかも、下位機種ではなく、フラグシップの機種でこうなのです。しんじられませんでした。東芝は、CELLレグザとかも発売していてこだわっていそうだというのに、一体どうしたことなのでしょう!?まぁ、RD-X10にCELLは積んでないのですが、それにしてもフラグシップ機になぜあんなに遅い GUI を搭載するのを許すのでしょうか。

では、他の機種はどうなのだ!?と思い店頭で他社のBDレコーダーも触ってみましたが、SONYの最新フラグシップ機が一番レスポンスは早かったのですが、実用に耐えるレベルではあると感じるものの、飛び抜けていいかと言われると、それほどでもないレベルでした。しかも、東芝の機種よりはずいぶんと値段が高くなりますから、そもそも予算オーバーで選択範囲外です。

しょうがないので、路線を変更することにしました。最近は GoogleTV なども米国で発売され、優れたインターフェイスのテレビが今後、もっと発売される可能性が高いと想像します。今は、その過渡期だと想定しました。あと数年でこんな遅い GUI のレコーダーは駆逐されるに決まっていると予想したのです。(その時に、日本の家電メーカーが残ってくれることを祈るばかりですが…)なので、購入する機種は良い機種ではなく、安いつなぎの機種をあてがって、回避することを選択しました。もう、大幅な路線変更ですが、仕方ありません。

そして、候補に上がったのは、SONY の PS3用録画装置 Torne(& 追加 HDD) と、バッファローのテレビ用地デジレコーダー DVR-1 です。Torne はこぞんじの人も多いと思いますが、ゲーム開発者が GUI にこだわって作った地デジレコーダーでして、 PS3 の機能をふんだんに使っており、軽快な操作が可能になっています。マジ、気持ちいいのです。また、バッファローの DVR-1 は、最近、高千穂遥 さんが、Twitter で紹介していたキッカケで知った機種で(紹介されていたのは、500GタイプのDTV-H500R)、安くてシンプルな地デジ録画専用マシンです。マジ、安いです。

Torne はもう十分に触ったことがあったので、店頭では DVR-1 を触ってみました。なんと、おどろくべきことに、RD-X10 より反応がいいではないですか!せめて、 RD-X10 もコレくらいの GUI のレベルでも実装してくれていたらと、悔しくなるくらいです。ぐぬぬ。

散々迷ったのですが、PS3 を持っていたということと、PS3のHDDとして換装できる現在の最大容量の2.5inch 750G SATA ドライブが十分安く、Torne と合わせて買っても1万5000円程度という計算になりましたので、Torne に決定しました。ビバ、 Torne です。

さて、うちに帰って PS3 のHDDを USB接続したHDDにバックアップを取り、750G のHDDに換装してリストア。いやー、Windows にも見習ってほしいほどの簡単さ。そして、さっそく Torneをインストールです。チャンネル設定が終わったら、もう快適です。そしてトロステ用に BDリモコンも購入済みでしたので、もう抜群の使いやすさですよ。

今回のシステムアップではBDを焼いたりすることはできませんが、出費も大幅に抑えられ、これまでのテレビに接続した iLink のHDDと、Torne の同時利用で2番組録画はできるようになった(地デジみのですが・・・)ので、来るべき次世代に向けたつなぎの措置としては、かなり問題ないというか、かなりよくなったカンジです。こんなんなら、もっとはやく Torne を買っておけばよかった!ごめんね、トルネフ!!これからよろしくー!

しかし、今回の件では、明らかにソフトウェア軽視な日本の家電の将来がほんとうに心配になってしまいました。まぁ、ゲーム業界も大変なので、よその心配している場合でもないんですけれどネ。それにしても、がんばってほしいし、すばらしい GUI のBDレコーダーを購入できる日が来ることを願ってやみません。

torne(トルネ)(CECH-ZD1J)torne(トルネ)(CECH-ZD1J)


販売元:ソニー・コンピュータエンタテインメント

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TOSHIBA REGZAブルーレイ 3Dディスク対応ブルーレイディスクレコーダー HDD2TB RD-X10TOSHIBA REGZAブルーレイ 3Dディスク対応ブルーレイディスクレコーダー HDD2TB RD-X10


販売元:東芝

発売日:2010/11/30
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2011年1月10日 (月)

3DS体験会、雑感

3DS 体験会にやってきた

ついに一般初公開された3DS! この体験会には行かねばなるまいということで、幕張まで。最初から最後までの約7時間、会場に張り付いて体験しまくってきました。ハードウェアに関しては、去年のE3で体験済みだったので、今回はソフトを中心に、その雑感など。

まずはパルテナ #3DS

やっぱし、なんといってもパルテナの鏡がダントツに出来がよかった。パルテナの続編とはいえ、3DS専用の新作でもあるわけなので、立体視やタッチパネル&スライドパッドの利用に関しては、とてもうまく出来ていた。また、去年 E3で見たバージョンよりもグラフィックは格段に良くなっていたし、まさに 3DSのキラータイトルだと思う。しかし、このタイトルがローンチに入ってないのが、まったく残念。あと、行列の人数的には、ゼルダが一番だったのだけれど、ゼルダは64版の「時のオカリナ」リメイクなので、やはりそれ以上のものはなく、会場で体験した限りでは、それほど新要素も感じられず、古さを痛感して終わってしまった。うーん。ゼルダは次の新作に期待かな。

次によかったのはメタルギアソリッド! これはデモプレイ(基本自動進行のデモで操作できたのは、カメラのみ)という状態での出展だったのだけれど、そのデモの出来が別格。さすがは小島プロという感じで、映画のアバターばりのうまい3Dの演出が目白押し。スタッフロールのところなんか、超カッコイー! でも、残念がら最後に対決シーンがあるんだけれど、そこはカット割りが多用されるシーン構成になってしまい、ちょっと見ていて目が辛かった。というのは、3D 映像の場合、2Dの作品以上に人間の場面認識にストレスがかかるので、通常の2D作品のようなカット割りが多い演出だと非常につかれやすいというのが理由。このへんは、CG映像監督の笹原さんにインタビューした際に、いろいろと聞かせてもらったことの受けうりなのだけれど、3Dの映像を作る上では、とても重要になってくることだと思う。なので、作り方としては、基本的に長回しのカットが多用されることになり、これまでの2D作品とは、違う文法が必要になる。で、実際にメタルギアも対決シーンの前までは、長回しのカット中心でかなりそのあたりを意識しているなと思ったんだけれど、対決シーンでは、これまでの映画的な感じの印象をうけた。まぁ、自分が指摘できるくらいのことを、小島プロの人たちが気づかない訳はないので、あれはなにか試験的なシーンだったのかもしれない。

こんどはスティールダイバー #3DS

あとは、いろいろとみたんだけれど、伏兵的に当たりだったのが、「STEEL DIVER」。比較的ゆっくりとしたアクションと、割り切った横スクロールがまさに3Dの立体感の演出とうまくかみ合わされていて、これがDSのゲームだったら、チープに感じるところを(失礼)、とてもいい感じの作品に仕上がっていた。目もあまり疲れなかったし、期待大なカンジ。

と、書いていきて、「目の疲れ」の話がでたので、その話を少しすると、これは3DSの話題では避けられない話で、やっぱし立体視はそこそこに目が疲れる。しかも、その疲れの度合いは見せられ方に大きく依存する事が実感できた。個別のタイトルで指摘はしないけれど、疲れるタイトル、疲れないタイトルがとても顕著だったのが、印象的。立体視には大きく分けて飛び出す方向と、奥に見える方向の2種類の使い方があるのだけれど、立体視という名前からも、飛び出る映像を想像しがちで、作る側もそれを使いそうになるんだけれど、飛び出る映像は、より疲れる。実際に映画のアバターなどでも飛び出る方の立体視はあまりつかわれなかったし、基本的には奥に見える方向での演出になっていくのだと思う。その奥に見える方向の立体視でももちろん疲れはするので、あとはどれだけ丁寧に、視差をつけていくのかという地味な調整がひつようになるわけで、これはまた、大変な時代になったなぁという感じ。うーん。

例の笹原さんインタビューで伺った時にも話を聞いたのだけれど、一番手前のものが、スクリーンの位置にあるとして、視差をつけていくという話をされていた。あと、カット割りの話しもその時に聞かせてもらって、ナルホドと思ったものだった。

あ、このあたりの話は、じつはトロステでふれているので、興味がある人はゼヒ!プラチニャ会員になっていただければ、過去のトロステでみれますニャ!(第41回 飛び出せ大作戦!を参照のこと)

で、話を3DSの体験会に戻すと、全体として、やっぱしリメイクは微妙で、3DS専用に作られたタイトルでないと、なかなか厳しいと思ってしまった。うーむ。しかし、そういう中にも例外はあって、映像だけの出展だったけれど、ゼビウスがリメイク(っていうかほぼそのまま)だったけれど、あれはよかったと思う。ゼビウスの特徴である対空・対地の距離の違いが立体視でバッチリ表現されていて、すごく良くて、遊んでみたいと思える作品だった。ああいう3DSにもってこいなタイトルは、リメイクでもいいんだろうな。あと、ウイイレは、フィールドでの空間把握がやり安い感じがしたし、どうぶつの森は、箱庭感がすごくよかったりと、うまく利用できているタイトルもあった。そういういみでは、リメイクがダメというより、立体視自体、向き不向きがあるというところなんだろうなぁ。

つぎはレイトンだよ #3DS

最後になるけれど、今回の体験会の中で結構期待していたレイトンがあまり 3DSには向いてないかもと思ってしまったのは残念だった。立体視のパズルは目が疲れやすかったし、アニメパートは元がセルアニメ方式で作られているため、2Dのキャラがレイヤー的に配置されて動いているという感じだった。しかもプリレンダなので、3DSの特徴の一つである3Dのボリューム調整がON/OFF のみになってしまっていて(しょうがないのはわかるけれど…)、これも残念。レイトンの良さ(パズル&アニメ)と立体視の良さがうまくかみ合っていない感じがした。レイトンほどの作品をもってきたとしても、構造的に向いていないと、立体視へのとりくみはなかなか難しいという現実は、制作者にとって痛い現実かもしれない。しかし、それでもレイトンは大好きなタイトルなので、この心配をいい意味で裏切って欲しいと思う!

とりとめもなく、書いてしまったけれど、まずは3DS体験会の感想としては、こんな感じでしょうか。というわけで、幕張の夕焼けで、締めくくり。

幕張メッセ、入口

ではでは。

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2010年11月 2日 (火)

トロとクロのスポンジワイプ、発売中です!

トロクロ柄のスポンジワイプ

前回のカレンダーの案内に続けて、またグッズの紹介になってしまい恐縮ですが、少し前に新グッズとして、トロとクロ柄のスポンジワイプの発売を開始しました。

こちらのトロとクロのスポンジワイプは、アマゾンさんと、トロのおみせ、あとはイベントでの販売になります。ちょうど、この間からアマゾンでは送料がすべて無料になっておりますので、1つからでも送料無料でお気軽にお求めいただけます。この「スポンジワイプ」という商品は、キッチンなどで台ふきんなどとして使える吸水性が高くて、なんどでも洗って使えるキッチン用品です。リンク先のサイトを見ていただければ、その便利具合がとても伝わるかと思いますので、興味がある人はぜひ、ごらんください。

実は、わたしずっと前からスポンジワイプを使っていまして、とっても便利な商品だったのでグッズ化したいなーとずいぶん前から考えていたのです。そして、ようやく発売できることになりました。

と、いうわけで、トロとクロのスポンジワイプ、みなさんのキッチンにいかがでしょう?


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2010年6月16日 (水)

3DS、くるぞ 3DS!

R1052336

アメリカ、ロサンゼルスで開催されているE3を視察に来ています。

昨日、いよいよ公開された 3DS を3時間も行列して触ってきましたが、なんといったらいいのか。もう、超ヤバイです。ゲーム業界人は、1分でも1秒でもはやく体験したほうがイイ。でないと、ヤバイ。

これまで、ゲーム業界には色んなパラタイムシフトがあったと思うけれど、久々にすごい衝撃が来たという感じがしています。いまから、16年くらい前、SONY がPlayStationを発表前に、PSX と呼ばれていた開発機械で、恐竜がノシノシ歩く3Dのデモをおこなったことがありました。その衝撃は、2Dのゲームをつくってきたゲーム業界人にはものすごいものだったのですね。いよいよワークステーションや映画でしか、扱えなかった、本格的な3D(これはポリゴンの話)が、家庭にやってくるのかと!と、いうような、2D から3Dへのパラダイムシフトでの出来事がありましたが、今回はまさにそんな衝撃!! これまで、劇場や特別な設備が必要だった立体視環境が、みんなの手元に来てしまう!簡単に買えて、遊べる世の中になってしまう。まさに、パラダイムシフトだといえます。

ゲーム業界の方は、あらゆるコネを駆使しでも体験し、一刻も早く、対策なり、企画なり考えるようにしないとという大事件を目の当たりにした気持ちです。

だって、この3DS が、来年発売されたらこの感覚が当たり前になっていくんですよ。3Dグラフィックが当たり前になったように、また、携帯電話で iPhoneがもう当たり前になっているように。幸運なのは、まだ1年以上時間があるということ。これからなにを、どう準備したらいいのか、どうやったら3DS が当たり前になる世の中で、それでも相手にして貰えるエンターテイメントを作っていけるのか、準備していかなくてはいけません!

追記 6/17/2010 >
 自分でもう少しまとめようかと思っていたのだけれど、最高によく解説してあるブログを見つけたので、そちらに目を通していただければ十分かと。驚きの部分と、あとマイナス面についてもきちんとまとめられています。
 実際E3で触ってみて、3DSは売れると思った理由。

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2009年7月17日 (金)

トロもり、いよいよ来週発売ですよ!

TGS1998

忙しいと時間が経つのは早いもので、気がつけばトロともりもりの発売が来週に迫ってきました。ずいぶん前にマスターアップしたはずなのに、あいかわらず忙しいのは、気のせいでしょうか?

まぁ、それはさておき、トロともりもりの発売日という事は、どこでもいっしょが発売されていよいよ10周年を向かえるという事なんですよね。トロもりの発売日前日の7月22日が、10年前の発売日でした。おかげさまで、10年たったいまでも、トロたちが元気にゲームで活躍できる場所があるし、イベントともあいかわらずいろいろと開催していただいていて、嬉しいかぎりですね。

10年ひとむかしと言いますが、10年前の当時を振り返ると、Windows98 で開発してたなーとか、初めてデジカメ買ったなぁとか、モニターは全部ブラウン管だったなぁとか、三鷹に事務所があったなぁとか、CD-Rは 2倍速でしか焼けなかったなぁとか、ポケステ手に入れるの大変だったなぁとか、初めて出たグッズはストラップだったなぁとか、まだバイクに乗ってたなぁとか、どーでもいい事も含めていろいろ思い出して、懐かしさ炸裂ですよ。(上の写真は1998年のものなので、正確には11年前のものですね、まぁ、誤差の範囲ってことで)

これから先、10年がどうなっていくのかは、ドッグイヤーなこの業界、とても予想できませんが、ゲームを作り続けていきたいですね。

これからも、よろしくおねがいします!

あ、っていうか、まずは「トロともりもり」をよろしくおねがいします〜!!

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2009年5月30日 (土)

「トロともりもり」、峠は越したかな

Theme

現在制作中の新作「トロともりもり」ですが、今日でなんとか峠を越したカンジです。マスターアップはもうちょっと先ですが、ようやく仕様もFIXし、あとは細かいデバッグをすすめいけば、なんとかなると思えるところまできました。本当にいい作品になってきた手応えを感じています。

このタイトルはどこでもいっしょの10周年(7月22日)に合わせる為、短期集中のモーレツないきおいで作ってきたということもあり、完成していくスピードがすごかったです。もちろん、だからといって、手を抜いているような箇所はまったくなくて、可能なかぎりのモノを詰め込んできたつもり。ずーっと休日返上のスケジュールだったにもかかわらず、スタッフのみんなは最高の仕事をしてくれていて、それらが結晶しているすばらしいゲームになってきました。みんな、ほんとうにありがとう!もうちょっとだけ、がんばっていこうね。

というわけで、胸をはって多くの人に遊んで欲しいとおもえるタイトルに仕上がってきていますので、発売されたあかつきには、ゼヒみなさん、よろしくお願いしますネ!

Video Gamesトロともりもり

販売元:ソニー・コンピュータエンタテインメント
発売日:2009/07/23
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